更新日:2020.08.21
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DXキングジョーストレイジカスタム 特集連載 vol.1:コレが『令和』のキングジョー
みなさまこんにちは。
ウルトラ玩具企画開発担当のN野と申します。
突然ですが、9月中旬に発売予定のこの商品はすでにご存じでしょうか?
「DXキングジョー ストレイジカスタム」!!!
大人気の「ウルトラマンZ」に登場する、ストレイジの3号ロボです。
セブンガー、ウインダム・・・と「セブン」にゆかりの深いロボット怪獣がチョイスされてきた特空機ですが、3体目はついに宿敵「キングジョー」が登板!
思い返すとオンライン制作発表の段階で、田口監督からは『このあとも隠し玉があるかも!?』という匂わせがありましたが、こういうことだったのですね…!
「キングジョー」というモチーフは当時から予想されていた方もいらっしゃったと思いますが、原典の姿と異なる「ストレイジカスタム」として登場することは結構なサプライズだったのではないでしょうか?
そういったデザイン面の驚きを始め、「3モード変形」や「サウンドギミック」などリリース時から爆発的な反応をいただいておりますこの商品、私自身も非常に強い思い入れを込めて開発しているアイテムです。
今回はぜひ担当自身から商品の魅力を直接アピールしたい!と思い、筆を取らせていただきました!!
DXキングジョー特集記事は充実の全4回!
発売日まで、様々な切り口からこの商品をご紹介して参ります。
先にお伝えしておきますが、今後の記事中には現時点で未発表のとある商品についてちょっとずつ口をすべらしていくコーナーもご用意しておりますので、ぜひ毎週チェックいただけると幸いです!
初回となる今週は、キングジョーストレイジカスタムの基本形態「ロボットモード」の仕様についてご紹介します。
それでは早速参りましょう!こちらが「DXキングジョーストレイジカスタム」の商品パッケージです!
一見ウルトラシリーズの商品とは思えないような「ロボ玩具」らしいパッケージデザイン。
味方側のロボとして堂々と君臨する、見上げアングルのキングジョーが目を引きます!
やや気が早いですが、店頭ではこの真っ青なパッケージを目印に商品を探してくださいね。
さてさて、出来立てほやほやの製品サンプルを開封していきましょう。
封を開けて中身を取り出すと・・・
じゃーん!
これが「キングジョー ストレイジカスタム ロボットモード」の立ち姿でございます!
全身のカラーリングは原典のまばゆいゴールドではなく、白×黒のモノトーンでまとめられています。
軍事組織であるストレイジの特空機らしい佇まいですよね。
一方で、身体の各所には差し色的にメタリックブルーやレッド、ゴールドなど派手なカラーも使われており、手に取ってみると意外と玩具っぽいケレン味も感じられます。
気になるサイズは頭頂までの全高で約165mm。
本商品は「現行のソフビシリーズと一緒に遊べる」というコンセプトのもとに様々なギミックが仕込まれていますが、ことサイズ感という点においてソフビとスケール感がもっともマッチするのは、次回以降ご紹介するセパレートモードやタンクモード状態となります。
各ギミックや変形機構の兼ね合いもあり、合体形態のロボットモードではソフビに対してやや大振りのサイズですが、結果的に「ウルトラアクションフィギュア」や「旧サイズ時代のソフビシリーズ」に近いバランスとなり、大人ファン的にはニヤリとなる仕様とも言えるのではないでしょうか。
(ロボットモードのソフビも欲しくなってきますね・・・!)
立ち姿に関して言うと、デザインの妙で素立ちのときも腕に角度が付いた状態になっており、『立たせるだけでカッコいい』のが個人的なお気に入りポイントです。
小さなボディに3モード変形を内蔵している都合、可動箇所は両腕のロール回転のみとなりますが、クリック関節が仕込まれているため「カチッ!」「カチッ!」と心地いい手応えを感じながら腕を動かしていただけます。
その他、一応ですがデフォルトでハの字立ちになっている脚部も閉じることができます。
足を閉じると一気に箱ロボ感が出て、ロボ玩具としては『これはこれでアリ』に感じさせてくれますね。
劇中でもこの状態が描かれるといいなぁ・・・。
さて、何よりもお伝えしたいメインギミックは、左腕に装備された「ペダニウムハンマー」!
ロボットモードにおける主戦力のひとつですが、肩のスイッチを押すと前腕アームが自動展開!
スイッチを押した瞬間、バシィーーーンッ!!といきおいよくアームが飛び出すんです!
これがなんとも玩具らしくて気持ちいい。
いわゆる「ロケットパンチ」とは少し異なり、奇しくも”Z”型に展開する軌道も新鮮感があります。
射出力もなかなかで、二本足で立つような星人系のソフビを相手に据えた際は、勢いよく張り倒してくれます。
なかなか大胆なアクションを伴うギミックながら、機構に仕込まれているのは「バネ2つ」のみ。
スペース的にも最小限に抑えて成立させているため、腕を閉じたデフォルトの状態でも、無駄に腕が太っているような印象を与えません。
手前味噌ながら、子ども向けの玩具としての安全性を保ちつつ、この省スペースでギミックを成立させているのはなかなかスゴいなと思ってしまいます。
それもそのはず。
ウルトラシリーズで区切ると『ロボット玩具』は珍しい部類の商品ですが、この玩具を作っているのは、数多のバンダイ製DXロボを世に送り出してきたメンバーです。
随所にバンダイが誇る“ロボ玩具開発”のノウハウが詰まっていますので、ぜひそういった目線でも商品を楽しんでいただけると嬉しいです!
ということで、今週は「ロボットモード」にフォーカスしてご紹介いたしました!
次週はここからの2段変形にあたる「セパレートモード」と「タンクモード」についてレビューしていきます!
原典をリスペクトした「4機に分離するキングジョー」という響きだけでヨダレがでちゃいますが、なにやら他にも秘密があるとかないとか・・・!?ワクワクしてきますね!
●今週の小ネタ●
このコーナーではメインパートで伝えきれないマニアックなポイントに切り込んでいきますが、今回は「DXキングジョーストレイジカスタム」の成型色と質感についてのこだわりに触れたいと思います。
実は玩具における「白の成型色」というのは難易度の高い開発泣かせな要素でして…。
白いからといって純白の成型色を選ぶとディティール彫刻がぼけて間延びしたり、単純に安っぽく見えたりする懸念があります。
かといってパールカラーにするとツヤが出すぎてイメージとの差異が出たり、メタリック感を出すために混ぜ物を使うことで壊れやすくなったり・・・。
放送中作品の玩具の場合は特に開発期間が短く試作回数が限られるため、初手から確度の高い色を選ぶ勘が重要になって来るのです。
特に今回のキングジョーは「ストレイジ」という軍事組織の兵器であるため、撮影に使われている実際のスーツもマットな白塗装に汚しを足した絶妙な色合いになっており、色の選定は極めて難航しました。
それでもなんとかこの雰囲気を再現したい!と考え、量産の直前まで成型色をリトライし続けること計6回!
写真では伝えようが無いほどの微妙なニュアンスではあるのですが、ややトーンを落として青みの入った、落ち着いたホワイトカラーを選定いたしました。
さらにさらに!先般の「軍事兵器」的ニュアンスを再現するべく、玩具らしい「ツヤ感」をあえて殺す“シボ加工”を施しています。
シボ加工というのは金型加工処理の1つで、一度キレイに磨いて条件の整った金型に対し、そのツヤを無くしたり、特定のパターン模様を入れたりする技法です。
今回は極めて目の細かいシボを入れることで、全体に半ツヤ消しスプレーを吹いたような見た目を表現しています。
その他、ネジが悪目立ちしないように、黒いパーツに差し込まれるネジは黒いものを、白いパーツには銀のものを・・・というようなところまで細かく調整させていただきました!
お客様が直接劇中のスーツ現物を目にする機会は少ないと思いますが、少しでも「ホンモノ」に近づけたい・・・その想いで調整を繰り返し、担当としても納得のいくものに仕上がっております。
全身のディテールもしっかり入っておりますので、腕に覚えのある方はスミイレなどしてみるとよりカッコよさが増すのではないでしょうか?
ということで、今週の更新は以上です!
次週は8月28日(金)17時に更新いたします!お楽しみにー!!