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更新日:2021.11.12

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ウルトラマン玩具ブログvol.42 DXエンシェントスパークレンス仕様解説 前編


みなさまこんにちは。ウルトラマン玩具開発担当のN野です。

今回は、先月より受注中の「DXエンシェントスパークレンス」について前後編で特集します!



前編では、新規造形の外観や『光を集めて変身する』という感光センサーを使った変身遊びの概要を、出来立てほやほやの試作品を使って解説!どうぞ最後までお付き合いください。
(最近受注が始まった『DXブラックスパークレンス』については、イグニス編である16・17話の放映が終わった来週以降に、本編の内容も踏まえながらご紹介いたします。こちらもお楽しみに。)


■撮影用の『ホンモノ』をトレースした外観造形!!
電子的なギミックの説明をする前に、まずは本体の外観について触れておきましょう。



このエンシェントスパークレンス、見た目はガッツスパークレンスによく似ていますが、緑色の外観パーツは完全新規設計・新規金型で商品化いたします。



ガッツスパークレンスと比較するとグリップのクリアパーツ部分が無くなっているなどのデザイン的な差分も理由ですが、もっとも重視したのは表面の凹凸的なテクスチャーデザインの再現でした。

アキトが開発した人工物のガッツスパークレンスと異なり、超古代の遺物たるエンシェントスパークレンスには表面に有機的な凹凸があります。



ガッツスパークレンスの金型を流用すると表面はツルッツルのテッカテカで似ても似つかない外観になってしまうため、思い切ってイチから作り直すことにしました。

しかしながら、いざ凹凸を再現しようにも、この凹凸が手作業による非常に不均一で微妙なニュアンスのディティールだという部分で壁が立ちはだかりました。
というのも、造形師の手で原型を作っているソフビなどのフィギュアと異なり、なりきり玩具はギミックの構造や内部の電子部品が入るスペースなども鑑みた上で『設計』するものなので、こうした有機的なテクスチャーとはやや相性が悪いのです。
時間とコストをかけて細かいニュアンスを手作業で拾うとしても、今度はエンシェントスパークレンス自体の細かい資料がないという問題がありました。

さてどうしたものか…と悩みながら手元の写真資料とにらめっこしていると…。
あれ、よく考えたら、エンシェントスパークレンスは既に撮影プロップがあるぞ?
これを3Dスキャン出来たら、一気に解決するのではないか…!?

ということで、円谷プロダクション様および造形部門・LSS様の多大なるご協力を得て、本編撮影の合間を縫ってアキトの研究部屋にあるプロップの実物をお借りすることができました…!

これにより、プロップ(正真正銘の『ホンモノ』)の3Dスキャンデータを商品の設計データへトレースすることが可能となり、全体の外観や表面の凹凸を忠実に再現できました!



鮮やかな青緑で彩色している帯部分の意匠も、ウイングの左右はハッキリとディティールが出ているのに対して、グリップ部分はさび付いたような形でディティールが崩れている…といった細かいところまでプロップに合わせて再現しています。



また、ウイングやクリスタルのパーツにも一工夫し、非常にきれいなパールカラーを使用しています。
元々の材料自体は、特に珍しい訳ではないPC素材なのですが、半透明の白にパールの材料を投入することで、見る角度によって鮮やかに色が変わる独特の質感になっています。
(ホビー好きの皆様には、マジョーラ塗料のような雰囲気というと伝わり易いでしょうか。)



この色合い、過去に担当したある商品の開発中に試作していたもので、あまりに綺麗なのでとっても気に入っていたのですが、当時そのアイテムでは不採用になった経緯がありその後使いどころを探っていたのでした。

今回の「エンシェントスパークレンス」は外側のグリーンが非常にシックな緑色で、その分かなり落ち着いた見た目なので、間に入る白パーツ部分に特徴的な色合いを用いることで全体の神器感や良い意味での派手さを表現できるのではないか?と考え取り入れています。


■感光センサーで『光を集める』変身なりきり遊び!
続いては『変身遊び』のギミックについて。
商品ページに記載のとおり、このアイテム最大の目玉は『感光センサー』を使った集光変身遊びです!



本体正面部分に光を感知するセンサーを内蔵しており、このセンサーが光を感知することで集光遊びがスタート。
そのまま一定の時間光を当てつづけると『ウルトラマントリガーへの変身』が可能になる、というギミックです。

このギミックは、エンシェントスパークレンスに『地球星警護団が、代々星の光を集め続けてきた神器』という設定があることに由来します。11話の劇中でもユザレが言及していましたね。

もともと「DXガッツスパークレンスと同じギミックだけだとつまらないなぁ(設定上ハイパーガンモードが無いし…)」と思っていたタイミングでこの設定を知り、「集光センサーを使えば再現できる!」と飛びついた次第です。
ウルトラファンの皆様には「ウルトラマンマックス」のマックススパークを思い出す方も多いかもしれませんね。
最近はあまり使われていなかったギミックなのでちょっとしたチャレンジだったのですが、マックススパークでの商品化実績があったおかげで開発もスムーズに進めることができました!


…ということで、お次は感光センサーを使った具体的な遊び方のプロセスをご紹介したいと思うのですが…、その内容は『後編』につづきます!
後編記事は明日更新です!楽しみにお待ちくださいませ。

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