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更新日:2023年04月26日

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ウルトラマン玩具ブログ vol.53 DXアースガロン開発秘話①/全身20ヶ所の圧倒的『可動』!

みなさまこんにちは。ウルトラマン玩具開発担当のN野です。

さて、今回のブログでは『ウルトラマンブレーザー』玩具における第2のメインアイテム
「DXアースガロン」にフィーチャーします!


本作の防衛隊・SKaRDの主戦力となるのがこの「アースガロン」。
ニュージェネレーションウルトラマンにおいて、防衛隊の有無やメカニックのあり様は毎回大きく異なるので、ある意味ではこの「アースガロン」こそ、先日解禁された情報の中で一番のサプライズだったのではないでしょうか!?

さて、防衛隊のロボットといえば『Z』のストレイジが思い浮かびますが、改めて思い返せばセブンガーやキングジョーなどの特空機はいずれも「人型」でしたよね。

そのため、純前たる怪獣シルエットかつ過去シリーズと関連をもたない完全新規キャラクターという点では、意外にもこの「アースガロン」がシリーズ史上初の防衛隊怪獣ロボットなのです!

玩具担当としても、この意欲的な取り組みを前に近年の防衛隊メカニックシリーズをもう一段上のステージに持っていきたいと考え、圧倒的にカッコよく/めちゃくちゃ遊べて/ずっと触っていたくなる!そんな最高のアースガロン玩具を目指して開発を進めてきました。

商品最大の特徴は、これまでの商品にも盛り込まれていた「光る!」「鳴る!」の鉄板ギミックに加えて、「可動フィギュア」としての要素を大幅に強化している点です。


実は私自身、以前食玩をつくる部署に在籍していた頃に『装動』や『ミニプラ』の企画を担当しておりまして、そのときの経験から、カッコいいキャラクターをよく動くフィギュアに落とし込んだときのプレイバリューがいかに高いかは身に染みて理解していました。

そのため、玩具部門に来たあともDX玩具に可動要素をプラスできたらもっと面白くなるんじゃないかという目論見は漠然と頭の中にあり・・・
そんな折、今回とっても動かし甲斐がありそうな「アースガロン」のデザインに出くわしたため、まさに“機に乗じた”次第です。

ということで、今回の記事では、DXアースガロンの『可動性』にフォーカスしたレビューをしていきます!


アースガロン開発秘話①<全身20ヶ所の圧倒的可動>

商品ページでも既報のとおり、DXアースガロンには全身20ヶ所の可動ポイントを設けています。

▲ちなみにこれは「20ヶ所ってどこ?」と聞かれたとき堂々とお答えできる箇所のみを抽出した数字なので、実際のところ微妙に動くポイントが他にもまだあります…!

これらの可動域をフルに活かして「劇中さながらのアクティブなポージングを実現したい」というのが今回の狙いですが、その上で設計時に最もこだわったのは「全体のシルエット感・プロポーションをキープしたままで尚、よく動く。」という観点でした。

デザイン上、装甲にあたるパーツはかなりゴツい形状のため、単純に可動域を広げていくと干渉部分をガンガン削ることになり、フィギュアとしての見映えを損ねてしまう懸念があったからです。

そのため実際の製品設計では、まず何よりも以下2つのポーズが美しくキマることを最重点要件と定義した上で、開発に着手しました。

重点ポーズ①:怪獣らしい、腰を落とした構えのポーズ



重点ポーズ②:顔を上げた「咆哮」のポーズ


「たったの2ポーズ?」と意外に感じられるかもしれませんが、実はこの「怪獣らしさ」というのがミソでして・・・。
ここを突き詰めていこうとすると、「ひざが曲がる」、「中腰を保持できる」、「首が上を向く」、「脇が締まる」などなど…満たさないといけない要件が多くあることに気づきます。

つまり、“もっとも怪獣らしいポーズ”を成立させるためのプロセスを辿ることこそ、結果として“プロポーションよく可動域を広げる”最短ルートになる…という狙いがあったのです。

この「目指すべきポーズ」を念頭に、設計修正を繰り返すこと**回…。
設計・EL担当者からもたくさんの工夫やアイデアをもらい、今回完成したアースガロンの可動域が実現しています!


▲門外不出!このようなやり取りを繰り返しながら設計を進めています。

さて、ここからは実際のサンプルを使って、具体的なアースガロンの可動域をお見せしたいと思います。
抜群にカッコいいポーズは宣材写真でお披露目済みですので、このブログでは敢えて“可動範囲の分かりやすさ”に全振りしたポージングでご紹介しますね。


▲商品の開発は目下佳境!ということで、彩色済みの初期試作と、可動精度がさらに高まった最新試作(無彩色状態)の2つのサンプルを使ってお見せします! 

先ほど触れた通り、怪獣ポーズを追求していった結果『足腰の絶妙な角度付け』ができるため、下図のように背後に反ったようなポーズや、角度の急な前傾姿勢も簡単に取ることができます。


この写真でもう一つ見ていただきたいのは上方を向いた頭部の可動で、この恩恵で「咆哮」ポーズが自然に決まるのはもちろん、前傾姿勢を取ったときにも目線を正面に合わせることができます。

この可動域を実現しているのが、下図のようなボールジョイント構造。


このボールジョイントによって首が360°動くため、

しっかりと顎を引いた基本の姿勢から…


自然な角度で上を向けるようになり…


さらに、口が開くことで“怪獣らしい”表情付けもバッチリできちゃいます。

もっと言えば、そのままグルっと180°回すような動きまで!(当然劇中の描写には無いですが…)
頭部の動きに制限が少ないことはポーズの表情付けにとても役立つので、ここは喜んでいただけるポイントかなと思っています。

さて、次にご注目いただきたいのは腕まわりの可動です。


この宣材写真も撮影時のポージングには相当時間を掛けたのですが、“怪獣らしいポーズ”の成立には、脇の開き方(&締め方)、肘の可動角度、手首の向きが非常に重要です。

そのため腕周りには以下5ヶ所の可動ポイントを設けて可動範囲を広げていき・・・


結果的に、下図左のように背中に腕を回せるまでの可動域が実現できました!!

腕の付け根がボールジョイントなのと、肩アーマーも独立可動して干渉を避けてくれるため、縦方向の動きは特に自由度が高いです。

さて、腕の可動を語るための写真にしては目立ちすぎている右側の片足立ちもなんのその。
全体シルエットのバランスを取る過程で足先をやや大きめにアレンジしているので、不安定なポージングでもどっしり立たせることができちゃいます!


見てください、この鮮やかなキックポーズ!
(左側の子が“あぐら”をかけていることにもご注目!)
 
今回股関節まわりの可動性能はかなりうまくまとまり…
片足で下図の5箇所が動くので、思った以上に繊細なポーズ付けができるんです。



分かりやすい例として、先ほどのキックポーズを付けるまでの動かし方をご説明すると下図のような感じ。

 


その可動域、バレリーナ級!

という訳で、股間は90度真横にまで広がり、体ごと動かせば足をほぼ180度真上に向けることも可能です。

ちなみにお尻の尻尾もボールジョイント接続なので、回転させて表情をつけたり、
すこし引っ張って軸を露出させることで左右に振ることもできますよ!



いかがでしたでしょうか!

私自身、約6年ぶりのアクションフィギュアのレビューでなんだか楽しくなっちゃってますが…。皆様にもこのワクワク感・楽しさが伝播していると嬉しいです。

今回は「可動」にフォーカスしすぎたため忘れかけてましたが、
このアイテムは光る!鳴る!のDX玩具!!!レビューはまだまだ序の口です!!

最近ロボ玩具界隈は“可動”がトレンド気味ですが、「DXアースガロン」は「動く!光る!鳴る!」でロボット玩具の限界超えに挑みます!

もっといえば、全体の「造形」や「素材」にも語るべきポイントがたくさん詰まっているのですが…これらは、次回以降の記事でも順番にお伝えさせていただきますね。

もう一方の連載企画「DXブレーザーブレス 24の秘密」と合わせて、「DXアースガロン」の開発秘話にもぜひご注目いただけますと幸いです。
という訳で今回はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました!



<開発ブログバックナンバー>
■DXブレーザーブレス 24の秘密
・第1回
ウルトラマン玩具ブログ vol.52 ブレーザーブレス 24の秘密/第1回 解禁!これがブレーザーブレスだ! | ウルトラマンおもちゃウェブ | バンダイ公式サイト (bandai.co.jp)

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