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更新日:2023年05月02日

ウルトラマン玩具ブログ

ウルトラマン玩具ブログ vol.54 『ウルトラレプリカ フラッシュプリズム 徹底解説!』


みなさまこんにちは。
ウルトラマン玩具企画開発担当のN野です。

さて、今日は「ウルトラレプリカ フラッシュプリズム」について、受注〆切直前の詳報レビューをしたいと思います!

開発が進む中で、ご紹介できることも増えてきておりますので、様々なトピックスを一気にご紹介いたします!

<今回の開発コンセプト>
さて、今回の商品で大きく打ち出しているコンセプトは、当時のDX玩具ではできなかった1/1サイズに“縮小”するという点です。

この『縮小』というのは一見珍しいアプローチですが、
これまでのシリーズ商品同様「当時の商品ではできなかったことを達成する」という切り口に当てはまるのが“プロップと同じ小型化サイズで商品化する”という要素でした。

劇中に登場するフラッシュプリズムのデザインを改めて見直すと、
・左右と中央に発光するクリアパーツがある(=電池と、離れた箇所にLEDが3つ必要になる)
・片手に握りこめるサイズである(=細くて薄いデザインである)
・曲線的なライン取りで、造形がくびれている(=もともと細い形状がさらに細くなる)
・変身音が発動する(=スピーカーが要る)
ということで、“玩具化”という目線においては極めてハードルの高い要素の集合体であることが分かります。

実際、当時発売されていた玩具は劇中のイメージよりはるかに大きなものであり、逆に言えばそのサイズだからこそ「3つの発光とサウンド」が成立している、当時としてはなかなかハイスペックな玩具です。

当時品はギミック面の再現に優先順位を置いて開発されたのだろう…という推察のもと、 だとしたら、30周年であるこの年に当時できなかったことを実現する商品をつくろう! と意気込んで開発したのが、今回の「ウルトラレプリカ フラッシュプリズム」となります。

<設計/2023年の挑戦>
今回の設計を担当したのは「ウルトラレプリカ ウルトラセブン55th Anniversary Set」で、ウルトラアイの極薄ボディに電池と赤外線送信ユニットを詰め込んだのと同じ担当者です。

若手開発マンながら、過去作品も含めたウルトラマンシリーズ全般への愛が異常に強いことと、 小さいアイテムに様々な機構を盛り込む工夫がとても得意なことに全幅の信頼を預け、 このフラッシュプリズムにも電池とスピーカーと3つのLEDと2つの音声スイッチをぶち込むという無理難題に挑んでもらいました。

その成果として、まさに「空間の魔術師」といえる技術で、変態レベルのパーツ構成を実現してくれているので、ぜひそのあたりをご覧いただきたいと思います。

まず第一に推したいのは、「どこから見てもねじ穴がない」ことと、それに加えて「ねじ穴を隠すパーツの痕跡すらない」という点です。

じゃあどこにあるのかというと…裏面のディティール全体がカバーのような構造になっており、 それを取り外したとき、はじめて玩具的な機構パーツが見える設計なのです!

さて、露出した内部構造を見ていただくと分かる通り、本体は本当に細くて小さいのですが、 ここからが設計担当の面目躍如ということで、変態ポイントをズラっと解説しますと・・・
・左右のクリアパーツはそれぞれ1パーツで成形し、分割線がない仕様に!

・裏側のクリスタルパーツの形状をキープしつつ、スペースを効率化するために、可動してクリスタルの下に電池ボックスが収まる構造に!

・超極薄の高性能スピーカーを使い、最小限のスペースで音声機能を担保!

・デザイン上悪目立ちしないように2つのボタンを設置し、音声機能が充実!

といった形で、「フラッシュプリズムのデザインを損ねずにギミックを成立させる」ことを圧倒的に追及した構造になっています。

開発担当としても、設計にここまでやってもらった以上は期待に応えねば…、ということで、 次は内容面にこだわった音声ギミックをご紹介します。

<サウンド/30年前の追憶>
音声ギミックについては、商品ページでも触れているとおり、 商品化機会の少ない『パワード』ならではのサウンドライブラリ的な楽しみ方をしていただけるものにしたい…という考えから企画を膨らませていきました。

実は私自身、パワードが発表された1993年は当時4歳の超どストライク世代。

物心がついて初めて“自分世代のウルトラマン”として出会ったのがパワードでした。 レンタルビデオで借りてきた「パワード」をテープが擦り切れる勢いで記憶に焼き付け、 公園で窪地を見つけるたび「1話のカイが吸い込まれるシーン」をなりきって遊び、 ソフビのタグがプラスチック製であることに人生で初めての“高級感”を憶えた世代です。 (例えがマニアックすぎます?)

そんな背景もありつつ、「パワード」世代のお客様に向けて喜んでいただけるアイデアがないか夢想していたところ、ふと思いついたのが『サウンドバトラー』でした。

「サウンドバトラー」は、ウルトラマンと怪獣の人形に赤外線通信ギミックが搭載された玩具で、 いわゆる“ブンドド遊び”をする中でウルトラマンの掛け声と怪獣の鳴き声が響きあう、臨場感ある遊び方が売りの商品でした。

ここから着想を得たのが、今回取り入れた「サウンドバトラー」モードの音声ギミックです。

<サウンドバトラーモード>

サウンドバトラーモードでは、変身操作に使うAボタンとは別の「Bボタン」を使ってパワード怪獣の鳴き声を鳴らすことができます。


単純に順送りで鳴き声を聞いて楽しめるのはもちろん、変身前に特定の操作をすることで、 変身後にも「任意で選択した怪獣の鳴き声」をパワードの掛け声や必殺技と一緒に鳴らせるプログラムになっています。

つまり、フラッシュプリズム単体で、ウルトラマンの攻撃音や掛け声とお好みの怪獣の声を交互に鳴らして、劇中のバトルシーンをイメージしたような音声遊びができるのです。

モノがフィギュアではないので「サウンドバトラー」そのものを再現した遊びではありませんが、「パワード」世代の方にとっては、なんだか懐かしい遊び心地を感じていただけるのではないか?と思っています。

ちなみに今回収録している怪獣の鳴き声(効果音)は以下の17体分です。
① バルタン星人
② ケムラー
③ チャンドラー
④ ピグモン
⑤ レッドキング(雄)
⑥ レッドキング(雌)
⑦ テレスドン
⑧ ガボラ
⑨ ジャミラ
⑩ ザンボラー
⑪ ダダ
⑫ アボラス
⑬ バニラ
⑭ ぺスター
⑮ ゴモラ
⑯ドラコ
⑰ ゼットン

パワード怪獣は、基本的に初代の原典怪獣と同じ鳴き声をしているものが多いですが、 一部エフェクトが掛かっていたり音声自体違ったりするものも含まれています。

今回の収録音声は、このあたりも再現しており、あくまで“パワード怪獣としての鳴き声”を再現した音源で収録しています。

また、貴重な音源ということで音質にも極力こだわっており、通常玩具に収録するレベルの音質よりも圧縮率を下げた(元データに近い状態の)音声を収録しています。
もともとの音源自体が、かなりくぐもった音声になっているものも多い(特にジャミラ)のですが、できる限りクリアな音声を収録していますのでご満足いただけると嬉しいです。


<パワードの音声>
さて、怪獣の音声を先に紹介してしまいましたが、あくまで本質は「パワードの変身アイテム」だと思っています。

パワード関連の音声としては、以下の内容を収録します。
・ウルトラマンパワード変身音Aパターン
・ウルトラマンパワード変身音Bパターン
・掛け声
・攻撃&必殺技音(3種)
・カラータイマー音
・飛び去り音

変身音については、当然ながらあの“ビリッ!ビリッ!”というエフェクト音が付いたものです。
このビリビリ音も、エピソードによって若干の違いがあることに気づいたので、
一番印象に残っている“ビリビリ感が強いほう”をメインのAパターンに置きつつ、
このエフェクトが電子音っぽくなって“ピチュンッ!ピチュンッ!”と鳴っている方をBパターンとして収録しました。

パワードの掛け声については、日本語吹き替え版に準じて“ウルトラマンの掛け声”で構成していますが、飛び去り時の“シュワ!”という声は劇中でもパワードオリジナルの声に聞こえますので、そちらを収録しています。


<シンプルモード搭載!>
さて『ウルトラレプリカ ベーターカプセル 55th Anniversary ver.』で初搭載して
想定以上の好評をいただいた「シンプルモード」も、今回搭載しています。

Aボタンを押すたびにひたすら「変身音」だけが流れるモードで、
2パターンの変身音を交互に鳴らすことができます。

また、シンプルモードだけのシークレット音声として、
パワード最終回でフラッシュプリズムを媒介にしてスカイハンターから発射された“レーザー攻撃音”がBボタンで鳴るようにしています。

ここまでくると単純に“世代”というだけだと分からない領域ですね…。


いかがでしたでしょうか。
パワード世代による、パワード世代のための、パワード30周年記念アイテム!ということで 一人でも多くのお客様に手に取っていただきたいと思っています。

予約締め切りはまもなく5月5日(金)の23時までです!
子どもの日ですし、童心に帰って自分へのプレゼントにどうですか!?

商品ページは以下からご確認くださいませ。


ということで、本日は以上です。
お読みいただきありがとうございました!!

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